こんにちは。
ブリッジライターNAOです。
明けましておめでとうございます!
(旧暦の元旦、立春の時期なので)
今日の記事も、
トピック3つということで
なかなか盛り込んでいます。
ただし主題は、最近流行りの
「デザイン思考」というハイカラな(笑)ものを
とにかく一読しただけで理解できるように解説したものとなります!
途中、参考文献として幾つか枝分かれ的に
他のブログ記事を紹介したりしますが、
リンク先に飛んでそちらもじっくり読むのは後回しでよいので、
とりあえず5分ほどこの記事だけこのまま一読したら、
もう今日からでもすぐに、この難関な
『デザイン思考』というものを使いこなせる
ようになるでしょう^^
※前提知識として、
この『デザイン思考』というワケワカラン言葉・概念は、
グーグル先生に「デザイン思考とは」と聞いても
意味不明(少なくとも僕にとっては)な解説ばかり出てきます。
ではさっそく結論からですが、
まずはデザイン思考を
世界最短、たった1音で表現してみせましょう!
『デザイン思考』を1語で表すなら・・
・
・
・
『和』
です!
「和」とは、
相反する同士も含む複数のものごとを
”和(やわ)らげ”て、”和(あ)える”、
すなわち「統合」することを指します。
前回の記事『「和」と「アウフヘーベン」と農業と』での解説を借りるなら、
「複数のものをいったん全部受け入れて、
ひとつの輪(円環)に結び合わせ、
一緒に回りながら上昇していく」
ということです。
(詳しくは前回の記事参照:
http://boom-nao.seesaa.net/article/445534114.html)
まぁ、一文字で表現し直したところで
まだ「理解できた」とは言い難いと思いますので、
詳細な解説もしますね。
先日『三方良しと、デザイン思考』というセミナーを聴講しまして

日本における「デザイン思考」の大家、
博報堂のイノベーションデザイン部部長
岩嵜博論さんのお話や
滋賀県在住のデザイナー・プランナーなど
現役のプレイヤー達の具体事例を聴いていて、
だんだん腑に落ちてきました。
とりあえず、分かりにくいんですけど、
デザイン思考を定義する文章を紹介しておくと、
「デザインやクリエイティブのマインドセットとプロセスを体系化した
新しいものを生みだすための方法論」
・・これ、1行目のカタカナは全部取っ払っていいと思います。
すなわち、
「新しいものを生みだすための方法」
のことですね。「デザイン思考」って。
ついでにその定義に補足されていた文章も見てみましょう。
「ユーザーに共感すること、
プロトタイピングを手法とすること、
そして、失敗に対する寛容さを持つこと」
「プロトタイピング」って単語が一般語ではないので言い換えますと、
「とりあえず未完成でいいのでとにかく早くリリースして
ユーザー(お客さん)に使ってもらって、
フィードバック(欠点などの指摘・意見)をもらいながら
完成度を高めていくこと」
ということです。
だんだん分かってきた気がしました。
あらためて「デザイン思考」を言い直すと、
「新しいものを生み出すために、
ユーザーの意見をもらい、受け入れて、
失敗や試行錯誤しながら
作り上げていく過程・手法」
のことですね。
さて、「デザイン思考」についての解説は
以上なのですが、
後半は僕の趣味ということで、
気が向いたらお付き合いください^^
映画『海賊とよばれた男』と
「キューバの有機農業」の2つを
「デザイン思考=和」の具体事例として
紹介してみたいと思います!

映画『海賊とよばれた男』は、
出光興産の創業者:出光佐三氏の実話を元にして、
戦後日本の石油供給を担った英雄伝を描いた作品です。
(参考ブログ記事:http://bridge-writer.hatenablog.com/entry/2017/01/23/133250)
一方、「キューバの有機農業」は、
先日株式会社大地を守る会(実は僕の古巣です)の勉強会で、
現地視察に行った藤田和芳社長の講演を聞いてきたものです。
(参考ブログ記事:http://bridge-writer.hatenablog.com/entry/cuba)
この2つに共通するものは・・
「石油」が入ってこない状況
です。
そして相違点・真逆なのは・・
国民のために石油をどうにかして取りに行ったこと
(海賊とよばれた男)
と
石油の供給を諦めた上で国民を飢えさせないために対応したこと
(キューバの有機農業)
となります。
さらに、『海賊とよばれた男』の國岡商店のストーリーに、
「和=デザイン思考」的な経営が見出せます。
満州鉄道での潤滑油の販売において
現地に飛び込んでニーズの掘り起こしから開発したこと、
戦後直後の石油を扱えない時に
すでに持つ全国の販売代理店を活かして
ラジオ修理事業に取り組む柔軟な姿勢、
などなど。
状況とユーザー(のニーズ)に対応して、
各方面と衝突しながらも事業を成功させ、
会社の収益を上昇させた事例の数々が、
「ユーザーの意見をもらい、受け入れて、
失敗や試行錯誤しながら
作り上げていく過程・手法」
という「デザイン思考」的なものだな、と。
・・・まぁ、実は「デザイン思考」って、
アメリカ様のインテリ先生方に
オシャレでモダンな言葉が
名前としてつけられちゃいました(※)けど、
日本でもどこでも、
昔から成功している経営では
当たり前にやってきていた手法なんですよね(笑)
(※注:茶化した表現をしましたが、
論理的に分析し名付けて定義する、
というアプローチにもその功績はあります)
國岡商店(出光興産)は、その流れがあっての
「日本国民のために」という志のもと、
当時の石油メジャーの世界情勢においてとても危険な
イランとの取引を決行した
という物語でした。
そして一方、キューバでは、
1959年のフィデル・カストロやチェ・ゲバラらによる
キューバ革命の後、
執拗な米国による妨害に際し、
当時の世界情勢の中で仕方なく
ソ連の共産主義圏の下に入る選択をしました。
その中でも国民を農地の奴隷状態から解放し、
差別のない理想国家に向けて
(カストロの独裁体制ではありますが)
着実に歩みを進めています。
そして1991年、ソ連の崩壊で
石油など生活に必需な物資もまったく入ってこなくなる事態に。
まさにその時の対応が、
どうにかして国民を飢えさせないために、
食糧調達において「有機農業」への舵取りでした。
元々カストロは、特にエコロジストでもありません。
(原発とか推進しようとしてましたし)
しかし、石油や化学肥料・農薬が
まったく入ってこないという未曾有の状況に
現時点で国中にある牛糞(牛はたくさん飼っていました)を
活用する手段として、
有機農業の研究と普及を、
的確な政策や感動的なスピーチにより
短期間で成し遂げました。
以上まとめますと、
『海賊とよばれた男』と
「キューバの有機農業」の
2つの壮大な物語は、
石油が入ってこない状況に対して
真逆な対応をしたように見えて、
実はそれぞれの大目標(どちらも「国民のため」)をブレさせず
その時の状況に合わせ、
あり合わせのものを使って、
できることを着実にやってきた
ということです!
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さて、この記事の最初に戻りまして
「一読したらすぐにデザイン思考を使いこなせるようになる」
と書いたのを覚えていらっしゃいますか?
「デザイン思考」なんてカッコいい呼び方なんて構わず、
ここまで具体事例も交えて見てきたように、
「大目標」をしっかり立て、
「ユーザー=貢献したい相手」とのやりとりを省略せず、
「現状、手元にある資材」を使って、
今すぐにできることから始めてしまえばいい
ということでした!
それでは、また来月〜^^
ブリッジライターNAO
※2月下旬追記※
非常に希少な現役図案師の方のお話から、
「デザインとは何か?」を聴いてきました^o^
↓
「デザイン」は「◯に◯つ」
http://bridge-writer.hatenablog.com/entry/design
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http://boom-nao.seesaa.net/article/319009463.html
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